一番客は福男かもしれないの巻

新年、初日の営業日を迎えた。

18:15

〝チリーーーン〟

アディダスベンチコートを着た男性が

入口で立ち止まり、

「待ち合わせの時間まで一杯いいですか。」

「もちろん、どうぞ。」

カウンターにご案内した。

メニューをお渡しする前にバックバーを指差し、

マッカランの水割りをください。」

「かしこまりました。」

男性は

「お店は今日からですか?」

「そーです。」

「よかったら一杯どうぞ…乾杯しましょう。」

「ありがとうございます。」

マッカランの水割りを完成させ、

ご馳走となるバランタインハイボールを一気に仕上げる。

「お言葉に甘えていただきます!」

「乾杯。」

男性はスマホを片手に、

「今年は

いい年にしたいですねぇ…。」

「そーですね。」

私もうなずく。

十分ほどでマッカランを飲み干してお会計のサイン。

伝票をお渡して、

ポケットから栄一をお預かりしたところで

「小銭は結構です。」

「マジっすか!」

「ポケットが重くなるんで…。」

「マジっすか…遠慮なくありがとうございます!」

ベンチコートのフードを被り退店、

お見送りながら思った。

今年もどんな出会いが待っているのか、

楽しみになってきた。

それでは

今夜もこの辺で

素敵な連休となりますよう

おやすみなさい…。

思い過ごしも恋のうち

新年明けましておめでとうございます。

さて、

昨年の最後のお客様は海外の方でした。

22:00

チリーーーン

「ココワ、ドラゴンフルーツデスカ?」

「はい、そーーです!」

恰幅がよい髭の男性を先頭に、

金髪でスレンダーな女性、

細身で黒縁メガネでインテリジェンスな男性、

計三名様はカウンターにご着席、

メニューをパラパラとめくりながら決まったのが

生ビール、スプモーニ、白州ハイボール

私は

三杯を同時に提供できるよう

段取りをして仕上げていく。

数分後______

「お待たせしました。」

髭の男性に生ビール

金髪レディーにはスプモーニ

黒縁メガネの男性に白州ハイボールを提供した。

「…お待たせしました。」

乾杯となるところが…

お酒のシャフルが始まり、

髭の男性がスプモーニで、

金髪レディーが白州ハイボール

黒縁メガネの男性が生ビールだった。

「えーーー!⁉️

ソーリーソーリー‼️」

私は

手を合わせ頭を下げる。

「オーケー、オーケー、カンパイ!」

皆んなで笑ってくれ、程なくして談笑に。

後にお会計となりお見送り。

「オイシカッタデス。」

髭の男性が右か左か…と、迷いながら

年の瀬、肩をすくめながら渋谷方面に向かった。

それでは

本年もバードラゴンフルーツを宜しくお願い致します。

年賀状を書きながら今年を振り返る

2002年にオープンした頃、

ドラフルの年賀状の発送枚数は二百枚を超えていた。

この十年で、

なで肩のように激減して

今年は、

十八枚をポストに投函させていただいた。

もう時代と合っていないのは十分承知しているが

一年たりとも絶やした事はない。

インターネットのイの字もない子供の頃は、

元旦に配達バイク音が聞こえると

ポストに取りに行く、

輪ゴムでとめられた年賀状を

こたつの上で仕分けをすると、

、憧れの女子からの年賀状は、

この一年を祝福する最高のお宝となった。

さらに、

一月十五日には、

お年玉年賀ハガキの抽選会があり、

翌日の新聞に当選番号が掲載されているのを楽しみしていた。

45年後________

今年は印刷屋さんへの発注をやめて

セブンイレブンの年賀状アプリを使ってみた。

コピー機の渋滞を避けるため、

ド深夜に駅前のセブンイレブン

持ち込みの年賀状をセットして

QRコードを読み取らせると数分で十八枚が完成、

コピー機の域を超えており、

全くもって

いい仕上がりだ。

それでは 

今年もありがとうございました! 

あなた様にとって

素敵な年末年始でありますよう

心よりお祈り申し上げます。

出会い系アプリ退会の儀

今年も

老若男女、出会い系アプリで出会い、

二人の中間地点が新宿となるのですが

人混みを避けたい事から

代々木上原のレストランを選択するカップルが多かった。

終電までの

二軒目をドラフルで過ごせるなら

それなりに上手くいっている証かもしれない。

二人の会話は

上澄みからもう少し掘り下げていく。

過去の出会い系アプリでの失敗談が笑い話に変わり確信に迫ってくると、、

「じゃ…お互いアプリ退会しませんか。」

「もちろん、いーですよ!」

お互いのスマホを見せ合い

「退会しまーす!」

アイコンをタップ。

「わたしも退会、はい。」

アイコンをタップ。

リンダが

こんな事をの

言っていた事を思い出した。

「出会いのプラットフォームは

何だっていいのよ!」

それでは

今夜もこの辺で

素敵な週末を

おやすみなさい…。

捕らぬたぬきの皮算用

〝まだ捕まえてもいない

タヌキの皮を売る事をあてにして、

儲けを計算すること〟

師走に入り…

タイガーにご来店いただく、

今年は

仕事をして夜になれば飲みに出かけ

それ以外は寝て過ごし、

金太郎飴のような生活だったと振り返る。

そんな、

タイガーは

年内の競馬を指折り数える。

昨年度は

七桁超えの増益から

今年は

大幅の減益に転じていると語る。

なんとか

有馬記念を含めた

今後のレースでプラスにしたいと

興奮気味に、

ワイルドターキーのハイボールを飲み干す。

タイガーの

今年の口癖は、、

勝てばなぁ…

アレ買って、

コレ買って

高級サウナで汗を流して、

「…捕らぬたぬきの

皮算用ですわぁ。」

それでは

今夜もこの辺で

素敵な週末を

good night…

地球は女で回っている③

ルーリーはKing Gnuのライブに新潟へ(5月)

アンナはVaundyのライブに福岡へ(2月)

ナタリーはOfficial髭男dismのライブに北海道へ(1月)

今年もドラフルによくご来店いただいた。

その中でよく出た話が

推し活アーティストのライブチケット争奪戦の話、

ファンクラブに入っていても

近郊のライブ会場は残念ながら全て落選なるも

晴れて上記の2026年公演が当選した。

※ナタリーは二口のファンクラブに入会中でも関東エリアは取れない。

ただ、こうなるとよ…

航空券代、宿泊代、

平日ともなれば家庭や仕事のスケジュール調整も発生してくる。

最低でも一泊二日コースとなるも

せっかく行くなら、

グッズを先行発売からゲットして、

いい宿を探し、

「温泉もいーかもなぁ…。」

美味しいレストラン検索にも余念がない。

皆さん、

別々にご来店いただいたているのですが、、

口を揃えたかのように

「面倒な会議やら

大詰めの仕事があるけどライブを目標に頑張れる!」

少女のような

キラキラした瞳でカクテルを召し上がるのだった。

それでは

今夜もこの辺で

素敵な週末を

good night…

犬とドラフルのファンタジーな関係

ここ数年…不思議だなぁと思う事がある。

それは、

散歩中のわんこがドラフル前で立ち止まり

一点をジーーーーっと見つめるのだ。

飼い主さんが

「行くよ。」

リードを引くもわんこは踏ん張り

わんこはウィリーとなり両手をくるくる回し店内に入ろうとする。

「もう、ここはお酒飲むところだから…行くよ。」

時にはベターっと腹ばいになり動こうとしない。

こうなると、

飼い主さんが抱き上げての退散、

こんなケースが結構な確率であるのだ、、

一点を見つめるとは店内の中央辺で私ではない。

わんこの種類も大型犬から小型犬まで様々で

吠える事もなく尻尾をふりふり店内に入りたがるのだ。

飼い主さんから

「ここは、ワンちゃんOKなお店ですか?」

「いえ、お断りしてるんですよ。」

わんこが踏ん張る間の雑談で

各々の飼い主さんは

「多分、この木の扉の匂いが好きなんですよ。」

「お料理の美味しそうな香りがするからでは?」

「マスターは犬を飼ってますか?」

犬も猫も好きで実家では飼っていたが

東京に来てからは飼った事がない。

何度も言うようだが…

普通に散歩をしているワンコがドラフルの前で立ち止まり

ある一点をジーーーっと見つめるの姿が印象的なのだ。

わんこには

何が見えているのだろう。

それでは

今夜もこの辺で

素敵な週末を

おやすみなさい…。