ある夜の出来事 ゴート札

今晩は、店主の石原で御座います。〝〝ゴート札とは、かつて、本物以上といわれたカリオストロ公国が製造する偽札の最高峰の事である〟〟その夜、深夜から降り出した雨が時間を追うごとに強くなってきた。うーん、歩いて帰るかぁ‥‥と思いつつ、タクシーが来たら乗ろうと、車が水たまりを切る音が聞こえる度、振り返ります。程なくして空車のタクシーが後方から「バシャバシャ」音を立てながら迫って来ます。迷わず、傘を持つ手を上げて乗車のサイン。既に靴下まで濡れてしまった。行き先を伝えて、タオルで濡れた手足を拭いていると‥「お客さん、実は、これから警察に行くところだったんですよ‥」「え!何で?何で?」ほらと、ドライバーは、前を向いたまま、左手を後ろに回し私に、一万円札を渡します。「なによ?」「これねぇ〜偽札なんですよ‥お客さんの前に乗せたお客‥‥」「えっ!マジっすか?」手元に一万円札がないので比較が出来なかったが、言われなければ、一瞬の判断は難しい感じだぁ。確かに透かしが・な・い。もう少し、ドライバーさんとお話したかったが自宅に到着。雨は、更に強くなり傘は意味なしですが降車後、タクシーが見えなくなるまで見送ったなぁ。雨の深夜に九千円も騙し盗られながらも笑顔で、「やられましたよ〜」と、安全に送ってくれたタクシードライバーさん、また会う事あるかなぁ〜。また、逢いたいなぁ〜。f:id:bardragonfruit2002:20180215021245j:image