ある夜の出来事 野生の王国

今晩は、店主の石原で御座います。

 

 買い出しを済ませて、店に到着、裏口から入ろうとすると、一羽の雀が、ドアの前で動けなくなっている。

 

「とうした?ピーちゃん?」と、思わず声が出る。

 

うーん、困ったなぁ〜明らかに弱っている。

 

手を差し出しても逃げないけどチラチラ、目が合う。

 

うーん、出会ってしまった以上、放置は出来ない。

 

早速、両手でピーちゃんをそーと、すくい上げ、店内へ。

 

スーパーのトレイにハンカチをひいて簡易ベッドを作る。

 

意識は、しっかりしている。さて、どうするよ、、、そうか、動物病院だ!スマホで「代々木上原  動物病院」と、検索をかけて、数件、ヒットした。

 

よしよし、電話して連れて行こう。

 

「もしもし…」

 

どうやら東京都の条例で雀の診察は出来ないとの回答。

 

うーん、困ったなぁ、しかし、アドバイスは、丁寧に教えて頂いたので早速、お水をあげると

 

「チュパ、チュパ」と飲む。

 

寒さ対策に、コカコーラの冷蔵庫の上にベッドを置いて暖をとる。

 

よしよし、先程よりも元気になった様な気がする。

 

カウター越しにピーちゃんを見ながら開店準備、、たまに、動きながらウトウトしている。いつでも飛び立てるように寒いけど扉は、全開だ。

 

 どうだろう、三時間ぐらい経過しただろうか、、

 

ピーちゃんが、こちらを向いて「バタバタ」と翼を広げた!「オーーーーッ飛べるか?!ピーちゃん!」

 

しかし、その直後、残念ながら‥命を引き取った。

 

そうかぁ、、、私なりに最善を尽くしたつもりだが後悔も残る。

 

うーんと、頭をかく、ピーちゃんと過ごした短い時間、、、

 

私は、あなたの寝顔に癒され、最後に全力で、大きく翼を広げて羽ばたいてた生きようした。

 

よー頑張ったな、ピーちゃん!私は、ピーちゃんの生きた証を知っている。

 

生まれ変わったら大空を飛ぼうぜ!ピーちゃん!f:id:bardragonfruit2002:20180404013230j:image