二月も中旬に入り、春が、待ち遠しいも…寒暖差のある一週間…、貴方様の体調は、お変わりございませんでしょうか?
今晩は、店主の石原で御座います。
数年前の二月の夜……、最後のお客様をお見送りさせて頂き、ちんたら、ちんたら、帰り支度の準備……BGMは、いつもの〝NHKラジオ深夜便〟……曲の途中ながらも、心地よいジャズが流れている。
一杯やりたくなった私は、後ろに振り向き、残り少なくなったジャックダニエルを空にしちゃえと、グラスに氷を入れて注ぐ………、曲が終わるも、アーティスト名が、わからないままナビゲーターの解説が始まる。
〝1972年2月19日の深夜、雪の降るニューヨーク、イーストビレッジのライブハウス[スラッグス]にて、愛人ヘレンによって射殺されます…。今日が、彼の命日…享年三十三歳……。〟
「オィオィ、オィオィ……マジかぁーー、そんな、人生あんの?」
三十三歳?このトランペッターは、誰だ…?ダレだ…?聴き逃さない為に、ボリュームを上げる
〝では、最後になりましたが……♩THE SIDEWINDER ♩を聴いてお別れです……。〟
翌日、チャリチャリと渋谷のタワーレコードにCDを買いに行った事を思い出します。
その後……、黒人のお客様が、ご来店頂いたので、お近づきの印とばかり、さり気なく流させて頂いたつもりだったが……イントロで、お連れ様との会話を寸断させてしまった……。
「Oh! Good music !」
親指を上げて、私に微笑みながらのウィンク!
〝音楽に国境はない〟
体を揺らせながらリズムを取り始めた時の〝しなやかさ〟は、本物だった、、、。是非、貴方様にも御覧になって頂きたかったジャジィーな夜のワンシーン………。
私なりに、再現も出来ますが、かなりの〝タコ踊り〟になります。
REE MORGAN (1938年7月10日-1972年2月19日 )
ジャズトランペッター