ある夜の出来事 千のナイフ

〝世の中には科学の方程式で、解明出来ない事もある〟

         今晩は、店主の石原でございます。

その夜も……、最後のお客様をお見送りしての閉店、、、時刻は、午前二時前と記憶している、、、。

毎夜、毎夜そうだが、その日に余った炭酸水を今日の気分で、一杯やるのが習慣になっている。

うーん、いつもウィスキー〝フェイマスグラウス〟だなぁと、ロックグラスに氷を入れ1:1で仕上げ一日を振り返る…。帰宅準備も整う頃に飲み終わり、店内の照明のスイッチをOFFに、、、と、その瞬間………。

 

「パーーーーン!」

     カウンターのロックグラスが粉砕した。私との距離は、五メートル以上、、、。何?何?どーーいーーう事…?恐る恐る近寄り、粉々になったグラスの破片を摘まんでみる。

「うん…………………?。。。」

 

         昔から呑み屋は、目に見えないお客様も御来店頂けるというが、残念ながら、私は、その手の感度は、全く持ちあわせておらず…、現状起きた事が把握出来ない、、、、。

「………うーーん、どなたか存じ上げませんが……また明日、店、開けるから、、今日は帰りますよーーー!」と、独り言。

 

帰宅後に、色々と検索をかけてみる、、、私なりに一番納得いくのが、スピーカーからグラスに共鳴する周波数の音を出して振動を加え続けるとグラスは、割れるらしい………

 

でもねぇ……帰宅直前、、音源は切っていて、無音状態だったのです。。

 

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