ある夜の出来事 夜の蝶とカナブン1号

「女は女優」

いつの日からか

私はそう思うようになっていた。

 

その夜、

「ピロン♪」

ルーシーからのDM

〝学生時代の友人マリン(キャバ嬢)のブログ面白いから読んでみて!〟

URLが貼り付けられていた。

早速、

キャバ嬢マリンちゃんのブログを拝見させて頂く、、

そこには、

キャバ嬢語録

さしすせそ

が見事にまとめ上げられていた。

さすがー

知らなかったー

すごーい

センスいいー

そーなんだ

店名、源氏名は匿名で

夜な夜な繰り広げられる

キャバクラの出来事が宇宙クラスに書かれていた。

 

そんな会った事のない

マリンちゃんと

妄想してみた。

 

私は

歌舞伎町キャバクラ〝セリーヌ〟で

本指名のマリンちゃんと楽しいひととき

二度の延長をして気分上々、、

そろそろ

帰ろうかと腕時計に目をやると

マリンちゃんの右手が私の膝の上に乗り

耳元で囁くように…

ニューボトルを勧められた。

見ればワンショットも残っていない、

断わる理由が見つからない私は

ニューボトルをいれてお会計をする事にした。

喜ぶマリンを見ていると私も嬉しくなる、、

エントランスまでお見送りして頂き

「ひさちゃん、今日はありがとう〜。」

「いえ、こちらこそ。」

マリンちゃんは私が見えなくなるまで両手でバイバイしてくれた。

〝マリンは、えーー娘だわぁ…間違いないわぁ〟

「女は女優」

いつの日からか

私はそう思うようになっていた。

今夜もこの辺で

良い週末を

おやすみなさい…。