湯上がり美人は万国共通の巻

日曜日の深夜、

そろそろ閉店するかぁ…

カウンターの外に出たところで

海外のイケメン男性二名が入口に立つ

「オープン?」

「イエス、プリーズ!」

カウンターに御着席頂きビールサーバーを指差して

「Two.」

二人は

サッポロ黒ラベルを飲みながら

今日は

温泉の帰りだと言う。

てっきり箱根辺りの温泉かと思ったら

近所にある大黒湯の帰りだった。

二人は

オーストラリア人で日本を観光旅行中、

明日は箱根で一泊、

翌日から沖縄に一ヵ月滞在して

ダイビングを楽しむという。

そこへ

これまた…美しい銭湯帰りの

海外の女性二名が入口に立ち止まり

男性のお連れ様だと認識出来た。

女性二名は迷いながら入店するも

何も飲まないと

ジェスチャーをして着席もしなかった。

私は

気持ちだけでもと

冷たいおしぼりを用意して、

「サービス!サービス!」

女性二人は

戸惑いながらも受け取って頂き、

髪をたくし上げおしぼりをうなじに当てる姿は

鼻血ぶぅ目前、

若き日のソフィマルソーを彷彿とさせた。

後に

男性からお会計のサイン、

小銭はチップだとトレーに残して頂いた。

「サンキュー!」

外までお見送りすると

私より背が高く足も長い…

女性の一人が

ハーレーのTシャツを着てたので

ハーレー乗りなのか聞いてみると

少しはにかんで

「No No !」

可愛いから着てるのと微笑む。

予想外の返答に脳内メーターが

レッドゾーンを振り切る夜となった。

それでは

今夜も

この辺で

素敵な週末を

good night…