その夜、
外国人男性にご来店いただく、
メニューをめくる感じから
日本語がわかるようだ。
「カミカゼをお願いします。」
「かしこまりました。」
私は
シェーカーを取り出してライムを絞る。
完成させて一口召し上がったところで
「お近くですか?」
「はい、
一ヵ月前に横浜から引っ越してきました。」
男性は
二十七才のアメリカ人、
シェアハウスで多国籍の八人で生活をしているという。
学生の頃はアメフトをやってて、
麻雀と日本のアニメが好きだという。
仕事は
サイバーセキュリティー系の会社で勤めながら
日本語学校にも通っているという。
私の理解が正しければ…
この半年間、
日本滞在ビザの期限が迫ると
香港やタイに出国して再度、日本に戻ってくるという。
「何でそんな面倒な事になるの?」
「今の日本は海外から移住したい人が多過ぎて、
ビザの申請が間に合わないという。」
「そうなんだ!
最終的にはアメリカに戻るんでしょ?」
男性は
首を横に振りながら少し困った表情をした。
少し言葉を選びながら…
話してくれた。
非常に不安定になってきたという。
政治や移民問題などでとても危険な感じがするという。
男性は
特にコンプレーナーが増えているという。
私は
コスプレヤーの何が危険なのかと思ったら、
「ノーノー!」
男性はスマホで検索する、、
「コンプレーナーとは文句を言う人。」
「あっーー、クレーマーね!
それは、日本にもいるよ。」
「ノーノー!
クレーマーは言葉だけだけど…
コンプレーナーはもっと悪質で暴力的だという。」
「そーなんだ…初めて聞いたわ。」
男性は
二十七才にして日本に永住したいと思っているようで
ひとりでバーに来れるのも魅力のひとつだという。
「そーなんだ…
ウェルカム トウ ジャパン!」
二杯目は
シーブリーズをチョイス。
「少し明るい話といったら何だけど…
日本食は好き?」
「はい大好きです、でも納豆、うに、明太子、イクラが苦手です。」
「なるほど…魚卵ね。」
「ギョラン?」
「そう魚卵。」
男性はスマホで検索、
彼にも
新しい言葉を覚えてもらった。
それでは、
今夜もこの辺で
素敵な週末を
good night…