ある夜の出来事 笑いのたえない夜

その夜

アレハンドロに御来店頂く

ブランデーカクテルのサイドカー

召し上がりながら

京都出張の土産話、

「平日でしたが凄い人出で

何語かわからない言葉が飛び交っていましたよ。」

「そーなんすねぇ。」

〝チリーーーン〟

扉が開く

「いらっしゃいませ!」

ヤンキースのキャップを被り

どでかいヘッドホンを首にかけた男性が

「待ち合わせのクリスティーナは来てますか。」

「いゃ…まだ御来店頂いておりませんが

差し支えなければ

お店さんはどちらですか。」

「青。」

私は左手を差し出し

「はい、お隣りさんですねぇ〜。」

男性は無言で退店した。

アレハンドロは

仰け反り爆笑、

「ホントに間違える人いるんですね。」

「はい、今週は二人目です。」 

「これもブログになりますか。」

「もう、ひとひねり欲しいですねー。」

それでは

今夜も

この辺で

素敵な週末を

good night…

ある夜の出来事 愛のステップ

その夜

男性二、女性二名で御来店

「いらっしゃいませ!」

奥のボックス席に御案内させて頂く

上座に着席した男性が

「ここは岩下商事さんの店ですか?」

「いわした…?」

「調布の氷屋さんです。」

私は

氷で秒、

「はい、はい、そーです!」

(中略)

上座の男性が

岩下商事(氷屋)さんの方々と

調布で飲み仲間のようで

代々木上原

氷を卸している

店舗をいくつか紹介してくれて

今宵は

二軒目に

ドラフルに御来店頂いた。

「そーなんすね、ありがとうございます。

皆さんがお召し上がりになってる

カクテルは

100%岩下商事さんの純氷になります!」

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※一貫約140×120×270、約4キロ

「ドラフルで飲むお酒は美味しい、

なんならチェイサー(水)も美味しい!」

と言って頂ける。

これは、

氷の存在がでかい、

当店で使用している純氷

水もしくは天然水を濾過して

不純物を取り除いた水を

プールの様な場所で

48時間以上かけてゆっくり凍らせた氷です

それにより

透明度の高い

溶けにくい氷が出来上がります。

お酒はクールに

会話はホットに

あなたの心を癒します。

それでは

今夜も

この辺で

素敵な週末を

good night…

ある夜の出来事 笑う門には福来る

その夜

私と同世代と思われる

女性三名に御来店頂く

「20時で予約している鈴木です。」

御予約は入っていないので、

「いゃ…たぶんお隣りの青さん(居酒屋)じゃないすか。」

「ごめんなさい間違えました。」

私は外に出て

青さんの入口を案内したものの

女性達は

立ち止まり店内を覗き込む。

「ここは、何屋さん?」」

「バーです。」

「へぇ〜…あとで来るわ。」

二時間後______

先程の

女性三名に御来店頂く、、

「ホントに御来店頂きありがとうございます!」

「来るって言ったでしょ!」

オーダーは

向かって左から

ブラッディメアリー

ソンティドッグ

ジントニック

まだまだ、

話し足りないところから

終電まで当店で過ごして頂く事になった。

「バーって何年ぶりだろね。」

「このカクテルはディスコでよく飲んでた。」

「ちょっと、マスター、、

さっきから懐かしい曲ねぇ〜

私たちに合わしてない?」

「はい、合わせてます。」

皆笑

そうなんです…

人生には

笑いが必要なんです。

それでは

今夜も

この辺で

素敵な週末を

good night…

ある夜の出来事 おかげさまで21周年

酷暑だった夏も終わり

一気に秋の深まりを感じる

今日この頃

皆さま如何お過ごしでしょうか。

早いもので、

ドラフルは11月12日(日)で

21周年を迎えます。

二十一年前_______

バードラゴンフルーツをオープンするにあたり

猛反対したのが私の母だった。

「あんた、デザインの仕事する為に東京に行ったんでしょ。」

「あんたが店をやって誰が飲みに来るの。」

「あんたが悪さして警察沙汰になったら私が言われるのよ。」

私は十代の時、

スピード違反で一発免停(180日)の赤キップ

家庭裁判所に出廷する事になり

泣き崩れる母が保護者として同行してくれ

裁判官に

私以上に頭を下げていたの思い出し

反論は出来なかった。

それでも

息子の気持ちは

変わらない様子を見てか…

「わかった。

久也が決めた事だからしょうがない

ただ、

これだけは約束しなさい。

店は綺麗に、

真面目にやって、やって、やって、

始めて、

世間様に中の中の人間として

認めてもらえるかもしれない。」

店舗は

幡ヶ谷の駅前5階建の5階(エレベーターなし)

本契約を明日に備えてたところで

自宅ファックスに

代々木上原の明宝不動産から

新着店舗物件が届いた。

(いいかも、、)

当店のある

代々木上原に決まった。

国民金融公庫の借入は

希望額まで全く届かず

ここで、

白紙に戻るところだったが

妹に

「東京ならそれぐらいかかるでしょー。」

二つ返事で、

結婚資金として貯めていた

500万円を貸してくれた。

毎月11万の返済で

4年2ヶ月で550万円を完済、

愛車のバイク(カワサキZ1)も84万で売却した。

そんな、

年老いた母がこの数年、

周年になると

お客様に召し上がってもらってと、

フルーツ盛り合わせを送ってくれる。

「あんた、コロナの後はお客様は戻ったかね。」

「カラオケがなくてもお客さん来るのかね。」

「焼きうどんはあった方がいいんじゃないの。」

それでは、

今夜も

この辺で

素敵な週末を

おやすみなさい。

ある夜の出来事 明日なき暴走

その夜

ベルナルドが友人のカルロと御来店

会話から

カルロはアメリカからの

一時帰国だとわかった。

二十代のベルナルドとカルロは

大学時代からの

アメフト部の友人、

カクテルを片手に

現在

過去

未来へと

人生について熱く語りあう。

「なるほどねぇ〜。」

杯も進み

カルロは身振り手振り、、

ベルナルドは

相づちを打ちながらも

「ちょっと、ちょっと、待って、

今何の話してんの。」

カルロも

「何の話だっけ。」

脱線に脱線を重ね

ベルナルドとカルロと私は

今、何の話をしていたのか

わからなくなっていた。

「まぁまぁ…

酒の席ではよくある事でして。」

(皆笑)

カルロはゴールドジムでの

経験を活かして

アメリカでスポーツトレーナーとして

本格始動するという。

それでは

今夜も

この辺で

素敵な週末を

good night…

ある夜の出来事 時の過ぎゆくままに

その夜

カップルに御来店頂く

男性は

女性の席を引いて着席を促す。

男性はバーボンソーダ

「お好みのバーボンはございますか。」

「…メーカーズマークで。」

女性は

マティーニのご注文を頂く、

聞こえる会話から

二人は

大人系?出逢い系サイトで知り合い、

初デートを楽しんでいるようだ。

四十代バツイチ同士、

仕事でも

重要なポジションのようで

「そーですよねぇ。」

「わかる、わかる。」

業種は

違えどお互いの心労苦労を讃え合う。

男性は、

「お時間、大丈夫ですか、もし宜しかったらもう一杯どうですか。」

女性も

「はい、頂きます。明日は午後から会議だけなので、、」

こーなるとよ…

私の存在を消し

BGMの選曲に勤しむ。 

「おっと。」

二人の灯を

消さないように

キャンドルホルダーを新しいのに交換します。

会話は次回の

デートまで話は進んだ。

男性は手帳を開き、

女性は

スマホのスケジュールアプリを開く。

「18、25、26あたりどうですか。」

「そーですね…25がいいかも。」

「時間も今日ぐらいでいいですか。」

「はい、大丈夫です。」

惚れた腫れたを経験した

二人だからこそ

たどり着いた領域なのかもしれない。

それでは

今夜も

この辺で

素敵な週末を

good night…

ある夜の出来事 イケメン評論家御来店の巻

その夜も

月が綺麗な夜だった。

二十二時過ぎ、

気温も下がり

オープンエアーの扉を閉めたところで

オッキーに御来店頂く、

「久しぶり〜

あれ?待ち合わせだけど…誰も来てない?」

そのうち来るでしょう。と、

オッキーは

ウーロンハイを召し上がりながら

近況を語ってくれた。

(笑えるけど書けない。)

そうこうしているうちに、

Haruがタクシーで御来店、

「久しぶり〜!」

オッキーと再会し与太話に花が咲く。

Haruはタリスカーソーダ割り、

ウイスキーの魅力に目覚めたと微笑む。

「久也さんも一杯呑みなよー。」 

「いただきます。」

オッキーとHaruと私は、

もう…

三十年来の友人。 

与太話は現在から

九十年代の下北沢へ

アノ店コノ店あの人この人と、

懐かしいなぁ…

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右)イケメン評論家としてテレビやラジオでひっぱりだこの

オッキーこと沖直実さん。

「沖直実の見えるラジオ」毎年八月に新宿ロフトプラスワンで開催28年目。

「沖直実のいい男祭り」2004年より開催。

中)当時は真っ赤な口紅がトレードマークだったHaru、愛知から来てくれた。

それでは

今夜も

この辺で

素敵な週末を

good night…