ある夜の出来事 新婚さんいらっしゃい!

今晩は、店主の石原で御座います。

 

 金曜日の十一時を回ったあたり、アルミのスーツケースを引いた男性と二十代後半の女性が御来店。

 

扉にスーツケースが当たらないようにと、女性が扉を押さえる。微笑ましい光景だ、、。

 

「いらっしゃいませ!」

 

残り二席のカウンターにご案内します。

 

「どうぞ!」

 

メニューもそこそこに、

 

ラフロイグソーダ割りとブラントンのロックをお願いします。」

 

「かしこまりました。」

 

御提供させて頂く時に気づいた。

 

お互いの左手の薬指には同じデザインのリングが、キラキラ輝いており、眩しささえ感じました。

 

それにしてもだ、、、。

 

お互いの顔を見つめながら月曜からの金曜日までの会社での出来事、飲み会の話、連ドラの話と、笑顔が絶える事なく会話が弾む。

 

(いいねぇー、こぼれイクラとならぬ、こぼれ幸せだ、、新婚さんかなぁ〜、、)

 

後に、笑顔のままのお会計の〆のサイン。

 

「はい!ありがとうございます!もしかして、お近くですか?」

 

「はい♡」

 

お見送りながらの衝撃。

 

やはり新婚さん、しかもだ、ご主人が東京出身の仙台勤務、奥様が仙台出身の東京勤務のてれこ週末婚

 

五日ぶりの再会の金曜日、日曜日の夕方までの大切な時間、そりぁー募る話がある訳だ、、。

 

おいちゃんも納得、お見送りをさせて頂く後ろ姿、ご主人が右手でスーツケースを引きながら彼女の右手を左手でしっかり握ります。

 

「今日は、御来店ありがとうございました!」

 

こぼれウニならぬ、こぼれ幸せだ、、。

 

(お幸せに)やべぇーなぁー、こんな時間に寿司が食べたくなってきた。

 

〝すしざんまい〟ならやってるな。

 

よーし、そろそろ閉店とさせて頂きますよ本日も御来店、ま・こ・と・に・ありがとうございました。f:id:bardragonfruit2002:20180831023633j:image