ある夜の出来事 パラシュートが落ちた夏(前)

今晩は、店主の石原で御座居ます。

 

 バーの楽しみ方は、人それぞれだが、その夜、女性が、お初の御来店、、大きめな鞄をカウンターの椅子に

 

「ドン!」

 

置いての隣に、着席です。

 

「ガサ‥ガサ‥」

 

鞄に手を入れて煙草とスマホを取り出します。

 

繋がっていたイヤホンは、鞄にしまい込みながら

 

「え〜と、マリブコークをお願いしまーす。」

 

「かしこまりました。」

 

私は作業に入ります。

 

女性は、マルボロライトに火を点けて一服です。

 

「ふぅーー。。」

 

ひたすら、スマホとにらめっこ。

 

「お待たせ致しました。」

 

「ありがとうございまーす。」

 

下を向いたまま、スマホを見続けます。

 

話しかける雰囲気でもないので、バックバーにもたれながら、お客様の様子を伺います。

 

(うーん、待てよ‥、何処かで、会った事が、あるような、、何処だ?いゃぁ‥‥どこだ‥‥思い出せない。)自分で、言うのもなんだが、結構、人の出会いは、覚えている方なのですが、、気のせいか‥。

 

自分に言い聞かせる。。

 

二杯を飲み終わる頃、スマホチェックが済んだようだ。

 

伸びをしながら

 

「お会計、お願いしま〜す。」

 

鞄から財布とイヤホンを取り出します。

 

与太話は、ゼロでのお見送り

 

「どーもー、ありがとうございました〜」

 

お見送りで、思い出した!

 

「あーーー!あ・の・と・き・の女子高生だ・・・。」

 

これがまた、あちゃー、残念ながら閉店のお時間となってしまいました。

 

この続きは、次回という事で、今夜も御来店、誠にありがとう御座いました。f:id:bardragonfruit2002:20180811203725j:image