ある夜の出来事 翼の王国は旅の始まり

その夜も暑かった、、

それでも

深夜になると

何処からともなく

鈴虫のソロパートが

聞こえるようになってきた。

そんな夜

ニ夜連続で

同じ男性二名に御来店頂く

「私はジントニック

胡瓜の浅漬け下さい。」

「僕はウォッカトニックと

ネギの玉子焼きをお願いします。」

お二方とも

日本人かと思っていたら

会話が何語かわからないのだ。

ところが

私とのオーダーのやりとりになると、、

完璧な日本語で

「次は…何かぁ…フルーツ系の

さっぱりしたカクテルでお願いします。」

(中略)

二日目の夜に

私は

思い切って聞いてみた…

「あの〜…会話は何語なんですか。」

「フランス語です。」

「そーなんすねぇ。」

国籍は

日本人とフランス人

二人はフランスで

ビジネスパートナーだったので

会話はフランス語になると言う。

「そーなんすねぇ。」

世界中を飛び回るフランス人が

語ってくれた。

アジア全般に言えるが

どこの国に行っても

個人商店がなくなり

同じような

大型ショッピングモール乱立して

国の個性がどんどん

失われているという。

「マスターみたいな店は頑張って欲しいなぁ。」

それでは

今夜も

この辺で

素敵な週末を

good night…