地球は女で回ってる②

その夜、

てっぺん間近にジェームスと

キャップを被った若い女性がご来店、、

残り二席のカウンターにご案内させて頂いた。

ジェームスは

「今日はねぇ…娘を連れて来ました。」

「マジっすか…

どーも、はじめまして!

お父さんにはお世話になってます。」

「こんばんは。」

娘さんはニコッと微笑んでくれた。

娘さんの名はルナ、

今宵は親子吞みで

幡ヶ谷の寿司屋から始まり

ドラフルで三軒目だという。

ジェームスは

フェイマスグラウスのソーダ割り

ルナは

甘め弱めのデザートカクテルをご注文頂く、

ここは

スタンダードカクテルのボッチボールに決めた。

ジェームスは、

ルナの椅子の背もたれに手を乗せながら

「娘は大学生で勉強も大事だけど…

これからの時代は

その場の空気を読む、読める、

コミュニケーション能力が大切になってくると語る。」

語りルナも私も

「確かに…。」頷く。

ルナは

「ここのお店は知ってました!

今度は、友達のメグちゃんも誘ってみます。」

初対面の私に

積極的に話しかけて頂けるのは嬉しい限りだ。

(中略)

後に

お会計となり外までお見送り、、

ルナは

キャップを深めに被り直し、

「今日はすっぴんなので今度は顔作ってきますね。」

ジェームスは

「生意気言ってんじゃねぇーーよ。」と笑い。

今夜一番の爆笑を二十歳のルナがとった。

親子で歩く後姿、

ルナだけ振り返り手を振ってくれ…思った。

お父さんねぇ…

お嬢さんは、既に申し分ない

コミュニケーション能力を兼ね揃えております。

それでは

今夜もこの辺で

素敵な週末を…

おやすみなさい。