その夜
ウィルソン夫妻にご来店頂く、
旦那様が
ラム酒のロンサカパセンテナリオ23年のストレート、
奥様が
今宵は
代々木上原でオープンしたビストロへ
「美味しいかったですよ。」
私は
店名をコースターにメモをとる。
(中略)
奥様が
「ところで…マスターは霊感とかあります?」
「いやぁ…なっいすねぇ。」
旦那様は、
やめとけよ…風な表情をして奥様を見ます。
私は
「えっ…何すか何すか!」
奥様は
パックからスマホを取り出して一枚の写真を見てもらいたいと…
スクロール検索しながら語り始めた。
先日、
都内の某ライブハウスで女友達がライブをするので
鑑賞して来たという。
ステージは二回で
一回目の公演のみ撮影だけOKだったので
十枚ほどの写真を撮っとところで、、
奥様は
「あったあった…これこれ。」
スマホを私に向けた。
そこには、
スパンコールのドレスを着た女性がマイクの前に立っているのだが…
一枚だけ…
正面に向いてる女性の顔に
男性の斜め横顔が写っている。
私は秒で鳥肌が背中まで達した。
「何すか…これは。」
「でしょう…。」
旦那様は黙ったまま。
スクロールする写真の前後十枚ほどは
女性が熱唱してるライブ感のある写真だ。
「ホントだ…この一枚だけだ。」
この一枚だけは、
全体的にハレーションを起こしており
拡大しても同じで
男性のほうれい線までハッキリとわかる。
奥様は
ご本人には、この写真の話はしていないと言う。
私は
「そーすよねぇ…しないほうがいいですね…
ただ、、これだけハッキリと男性の顔がわかるので
女性には心当たりある方かもしれませんね。」
(…沈黙の艦隊。)
空気を
変えようと
無言だった旦那さんが
二杯目のジャックコークを飲み干し
「その昔、
嫁さんと夜の奥多摩をドライブしてたらUFOに遭遇したよな。」
奥さんも
「見た見た…凄かった。」
「マジっすか…⁉️」
残念ながらお時間という事で…
この続きは次回に、
それでは
今夜もこの辺で
素敵な週末を
おやすみなさい。