昭和100年は新たなスタートラインへ

その夜も熱帯夜予報、

ランタンに火を灯してオープン、

オープンエアーにしてみると、、

まとわりつくような湿った空気が

どっと店内に入り込んだ。

カウンターに戻り振り返ると

若い女性が

微笑み立っていた。

「素敵なお店ですね。ここは、バーですか。」

「あ、はい、そうですが…」

私はそっけない対応した。

と、いうのも

女性は社員証をぶら下げており、

何らかの飛び込み営業と思ったからだ。

女性は店内を見渡し、

「食事もあるんですね…」

「ええ、多少ですけど…」

沈黙の末に

中々、

本題に入らないので、、

「まぁ…どうぞお座り下さい。」

「ありがとうございます。」

結論、

普通にお客様だった。

私は

「そうなんだー…社員証ぶら下げてっから

リ◯ルートか電気屋か水サーバーの営業かと思ったわ。」

女性は爆笑してくれ、

一変してドラフルの空気が初夏を思わせる爽やかな空気になった。

オーダーは

生ビールとちくわの磯辺焼きのご注文を頂く、

彼女の名前はオリビア

ドラフルと同い年の二〇〇二年生まれ、、

四月から新社会人となり、

代々木上原で働き始めて一ヶ月経ち、

明日は休みなので

帰りしなに散歩をしてたらドラフルを見つけて入ってくれた。

仕事は定時で終われるけど

研修中なので仕事の事はよくわからないという。

ただ、

一人一台、用意されてるディスクトップ型パソコンの

画面がバカデカ過ぎて毎日クラクラしてるという。

私が

爆笑の一本をとられる。

映画、音楽、お酒、

年齢が離れていても

共通の話題はいくらでもある。

リビア

都度、メニューを見て、

「次回は飲んだ事ないポートワインを飲んでみたいです!」

高校の修学旅行がポルトガルだった事を思い出し振り返る。

(中略)

「ここって…トイレありますか。」

「あるよ!」

リビアから見れば

ドラフルは昭和レトロに入るらしくトイレが無いかもと思っていた。

「…もしかして、、我慢してた。」←変態。

「…してないです。」

それでは、

今夜もこの辺で

素敵な週末を

good night…